陶玄郷

フラクタルの森で薪だけを使い備前焼を焼きながら迷走、瞑想している玄明のホームページ

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陶芸の中の陰陽学

土ひねりの基本としての陰陽学は、思い(陰)と行い(陽)であり
思い(イメージ)の大切さを言いました

ここでは、行い(具体化)の中の陰陽を説明します


行い(具体化)では、手を使い粘土に力を加え成形していきます

左右の手は、それぞれに右脳と左脳がクロスして統御しています
基本、左手と右脳は陰にあたり、右手と左脳は陽にあたります
ただ、人は、右利きと左利きが有るように利き腕に違いがあります
なぜ、右利きの人が多いのかは、不思議ですが理由はあるでしょう

陰陽の関係でいうと、観方を変えると
利き手が陽です
そして、もう一方の手が陰です

ここで今一度押さえておきたいのは、陰陽とは、見えやすいものと見えにくいもの
支えているものと支えらえているもの関係です
この二つが有って全ては成り立っています

紙の裏表が陰陽であり、他者と自己も陰陽
原因と結果も陰陽、女性と男性も陰陽、この世とあの世も陰陽です

粘土に両手で触って薄く延ばして形を作っていくわけですが
ここには陰陽二つの力が加わります
ヨコ軸の力とタテ軸の力です

タテ軸の力は、それぞれの手がつまむ形で粘土を薄くしていく力
ヨコ軸の力は、両手が協力し合て寄せていく力です
分析的に観ると、このタテ軸とヨコ軸の力の加減でコントロールしています

両手が協力して加える力は見えにくい力です
これを私は「愛の力」と言っています
それぞれの手が加える力を「自力」と言っています
利き手が自己の自力でタテ軸の力です
もう一方の手が他者の自力で、これもタテ軸の力です

その二つの自力が協力して働くことでヨコ軸の力が生まれます
ヨコ軸の陰の力が粘土を成形するためには重要なのです

他者の協力、助力なしに仕事も自己なる存在も有り得ないことと似ています

また、いろんな場面で粘土同士を密着させ、くっつける作業が有りますが
この時にもタテ軸の力とヨコ軸の二つの力が必要です

ヒモづくりなどで粘土のヒモを積み重ねていく作業にもタテ軸とヨコ軸の力が必要です
つなぎ合わせる場所をつまんで密着させ一体にするわけですが
つまんで圧着させるだけでは不十分で
その力を横にずらしてヨコ軸の力を加える必要が有ります
言い方を変えると「ひねり」を加えるということ

格闘技などでパンチを加えた時に、ひねりの力が加わると効果的なのと同じです
また、自転車などで足を踏まれたとしても大したことは無いでしょうが
もし、足の上で強くブレーキを掛けられると骨折などする可能性も出てきます
このように一つの方向の力にクロスする力が加えられるとその力は倍化します

これらの力学的な定理が教えてくれているのは
何事にも二つの要素が絡んでいるということです

教育やしつけなどでも厳しさと優しさが要るように
進歩のためには調和が必要なように
都市部の発展のためには田舎の調和された世界が必要なように
お金という価値を支えてくれている信用が大切なように
あらゆるすべての物には、陰陽の二つの要素を観る必要が有ります

左目と右目で見なければ立体的に見られないように
右脳と左脳を働かせて考えなければ、正しい判断が出来ないことと一緒です

フラクタルの森で考えるとは、要するにこのようなことです



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