陶玄郷

フラクタルの森で薪だけを使い備前焼を焼きながら迷走、瞑想している玄明のホームページ

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津波の黒い水

東北大震災の津波の黒い水の正体が海底のヘドロだという情報を見て
備前焼に使われる田んぼの地下に堆積した粘土層と関連が有るだろうと思った

備前焼の粘土は黒いのだ
この粘土層がどのような過程で出来てきたのか分からないが
ざっくりとした見方をするなら海底に堆積していたヘドロ層なのだろう

以前、岡山の水道局の人が上水道に水を供給する時に出てくる
濁りの部分を濾過した粘土を持ち込まれ焼いたことが有る


粘りが少なく形を作りにくかった印象ではあるが粘土として充分に使えた記憶が有る

考えてみるなら
備前焼の粘土が水ひという作業で作られる過程をみても
粘土の塊を乾燥させてから水に溶かし泥水状態になったモノから
有機物や小石を取り除き砂粒などを沈殿させ
表面に浮いた細かな粒子の部分を集め粘土としているのだ

瀬戸内海が大昔はどんな形だったのか分からないけれど
岡山県には平野部でも島という文字が地名になっている所が多いところを見ると
昔は海底だったところが隆起してきた地域が多いのだろう

岡山県の対岸の香川県の陶芸作家さんが使っている粘土にも備前焼と同じようなモノがある
備前焼と同じように田んぼの地下に堆積している粘土層である
見た目も同じで備前焼の持っている不思議な力が同じように有るのだ

元はヘドロと言っても良いのだろうが
黒い土が隆起する過程で洪水などで流されてきた土の下に封じ込められ
微生物などの力で分解され熟成されてきたのだろう

その粘土が平野部分に隆起し水田などとして活用されていた地下で育ってきたのでしょう

ただ、田んぼの下の粘土だけで作品を作ると傷も出やすくなるので
色んな粘土で混血にしている作家さんも多い
私が使っている粘土の中にも、少量では有るがうちの山土も入れている

粘土のルーツがヘドロであるなら、そのヘドロの中の有機物などを分解し粘りを出してくれているのが微生物の働きだろうと推測できるので
うちでは積極的にEM菌などの微生物群を入れている

微生物たちが実際にどのような働きをしてくれているのか分からないけれど
色んな産地の陶芸家の人の話の中に粘土の粘りを出し作りやすくするために
土を練る時に砂糖を加えるという話を聞いたこともある
微生物たちの食料を提供しているのだ

フラクタルの森での考え方の中に「比喩で考える」ことがある
微生物たちも社会を構成して居るのだ
昆虫でも植物でも動物でも社会を構成している
人間でも同じことだ

EM菌でも一種類でなく多種多様な微生物が混ざり合うことで不思議な働きを成すことでも分かるように
神様が作られた世界は、素晴らしいのだ

実際には、それぞれが勝手に生きて居るようで有りながら
見えない力で結び付き合い
協力しあい
助け合いながら
この全宇宙を創りだしている

自分一人の力で成し遂げられるモノは、一切無いのだ

ミクロからマクロまで
そして、その場を離れて宇宙の彼方のある一点から私達の住んでいる世界を覗いても
つながっているだろうことは想像できる

現代の知識人という方々に欠けている世界観ではないだろうか

消費税増税の問題にしろ
政治や経済、国債間の問題にしろ
このフラクタルなイメージの欠如が
今の地球を狂わせていると思えてならないのだ



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